計算式
ペースは速度の逆数です。「1時間に何km走るか」ではなく、「1kmに何分かかるか」を表します。式にすると次のとおりです。
ペース(分/km)= 合計タイム(分)÷ 距離(km)
計算例
ハーフマラソンの距離は21.0975kmです。これを1時間47分、つまり107分で走った場合、107 ÷ 21.0975 = 5.072分/kmとなります。小数部分を秒に換算すると、0.072 × 60 ≈ 4秒。最終的なペースは5:04分/kmです。
ペースを速度に換算する方法
時速(km/h)は、60をペース(分)で割ることで求められます。ペース5:00分/kmは60 ÷ 5 = 12km/hです。逆に12km/hは60 ÷ 12 = 5分/kmになります。ランニングマシン(トレッドミル)では速度で表示されることが多いため、この換算が頻繁に必要になります。
ペース早見表:主要距離の完走タイム
多くの人が練習する範囲をカバーしたペース早見表です。各行は、そのペースを最後まで維持した場合の完走タイムを示しています。
| ペース · min/km | km/h | 5km | 10km | ハーフマラソン | フルマラソン |
|---|---|---|---|---|---|
| 4:00 | 15.0 | 20:00 | 40:00 | 1:24:23 | 2:48:47 |
| 4:15 | 14.1 | 21:15 | 42:30 | 1:29:40 | 2:59:20 |
| 4:30 | 13.3 | 22:30 | 45:00 | 1:34:56 | 3:09:53 |
| 4:45 | 12.6 | 23:45 | 47:30 | 1:40:13 | 3:20:26 |
| 5:00 | 12.0 | 25:00 | 50:00 | 1:45:29 | 3:30:59 |
| 5:15 | 11.4 | 26:15 | 52:30 | 1:50:46 | 3:41:31 |
| 5:30 | 10.9 | 27:30 | 55:00 | 1:56:02 | 3:52:04 |
| 5:45 | 10.4 | 28:45 | 57:30 | 2:01:19 | 4:02:37 |
| 6:00 | 10.0 | 30:00 | 1:00:00 | 2:06:35 | 4:13:10 |
| 6:15 | 9.6 | 31:15 | 1:02:30 | 2:11:52 | 4:23:43 |
| 6:30 | 9.2 | 32:30 | 1:05:00 | 2:17:08 | 4:34:16 |
| 6:45 | 8.9 | 33:45 | 1:07:30 | 2:22:24 | 4:44:49 |
| 7:00 | 8.6 | 35:00 | 1:10:00 | 2:27:41 | 4:55:22 |
| 7:15 | 8.3 | 36:15 | 1:12:30 | 2:32:57 | 5:05:55 |
| 7:30 | 8.0 | 37:30 | 1:15:00 | 2:38:14 | 5:16:28 |
上り坂でペースがあてにならない理由
同じペースでも、平坦な道と上り坂では必要な運動強度がまったく異なります。5%の勾配は1kmあたり30〜40秒ほどペースを落とし、下りで取り戻せる時間はそれよりずっと少なくなります。だからこそ、ペースはストップウォッチの数字だけでなく、コースの高低差プロファイルと合わせて見る必要があります。
よくある質問
ペースとスピードの違いは何ですか?
スピード(速度)は1時間あたりに進む距離(km/h)を、ペースは1kmあたりにかかる時間(分/km)を表します。両者は逆数の関係にあり、60をどちらかの値で割ればもう一方が求められます。ランナーがペースを好むのは、レース計画に直結するからです。5:00分/kmなら、10kmが50分で走れることがすぐにわかります。
初心者に適したペースはどのくらいですか?
走り始めて数か月の人であれば、快適なペースはおおむね6:30〜7:30分/kmの範囲に収まります。目安になるのは数字よりも呼吸です。走りながら文章で会話できるなら、そのペースは適切です。この「会話できるペース」は持久力の土台であり、週の走行量の大部分はこのペースで行うべきです。
目標タイムから必要なペースを計算するには?
目標タイム(分)を距離で割ります。4時間でフルマラソンを完走する場合、240 ÷ 42.195 = 5.69分/km、つまり1kmあたり5:41です。実際には5〜10秒ほどの余裕を見込むのが一般的です。42kmを完全に一定のペースで走り切れる人はほとんどいないためです。
ネガティブスプリットとは何ですか?
レース後半を前半より速く走る戦略のことです。グリコーゲンの消費を抑えられるほか、終盤の失速リスクを下げられます。前半と後半の差は1kmあたり5〜15秒程度が目安で、スタートを1分も遅くする意味はありません。
トレッドミルのペースは屋外と同じですか?
同じではありません。トレッドミルには空気抵抗がなく、ベルトが動くことで体の負担の一部を肩代わりします。そのため、同じ数字でも屋外を走るほうがきつく感じられます。一般的な補正方法は傾斜を1%に設定することで、これによりトラックを走る際の運動強度にほぼ近づきます。
ペースと消費カロリーの関係は?
消費エネルギーは主に体重と距離によって決まり、ペースにはあまり左右されません。10kmを速く走っても遅く走っても、消費カロリーはおおむね同程度です。ペースが変わるのは運動強度と、そのカロリーを消費するのにかかる時間であり、最終的な消費量ではありません。